どうして雲の中なのに方向がわかるの? 濃霧の中どうして滑走路を見つけるの?誰でも思う疑問かも知れません。 飛行機には、今自分が何処にいてどちらの方向に飛んでいるのかを知るための計器が搭載されてる。機種によって表示方法は異なるが、それらの情報を基にパイロットは定められた規則に従い、雲の中でも目的とする方向へ旋回し、濃霧の中から一本の滑走路を見つける事ができるのです。
ここではボーイング777-200(通称トリプルセブン)の計器を使った、ILSアプローチ・VOR・NDB・DEM・を使った航法について勉強しましょう。
ILSアプローチ
ILS:Instrument Landing System (ILSアプローチ)計器着陸装置は、天候などによる視界不良の時でも安全に着陸できるように開発された航法システムで、現在ではローカル空港も含みほとんどの空港に設置されています。
滑走路付近に設置されたアンテナより進入路方向に二種類の電波が同時に発射されており、その一つがグライドスロープとよばれる着陸機に対して適切な進入角度を提供するもので、滑走路の端から3度の角度のラジアルを持っています。(上の図参照) イメージとしてグライドスロープアンテナから発射された電波には、RED・GREEN・BLUE・の成分が含まれており(実際には色なんかついてない)着陸機の計器上に、適正進入角であるGREEN部分よりどれだけ誤差があるのかを表示する。パイロットは適正進入角を操縦桿、ラダーを使い機体をコントロールしながら大空から舞い降りてくる、もちろんこの時点で滑走路が視認されていない場合もあるのです。 これらの情報を基に自動操縦と連動させ、滑走路末端まで誘導したり着陸までする事もできます。
また、進入コースの下にはインナーマーカー・ミドルマーカー・アウトマーカーと、三箇所のアンテナがあり上方に向けて電波が発射されています。あらかじめ用意する着陸しようとする空港のデータには、滑走路の端からこれらのマーカーの位置が正確に記載されているので、天候により着陸機が滑走路を視認できていなくても、このマーカーの上を通過するごとにパイロットは正確な位置を知る事ができます。
EICAC/水平位置指示器
この計器に表示される情報を基に、着陸しょうとする滑走路への横方向の位置と、進入角度を判断する。
A/B/C 赤の矢印部分を見てほしい(他の表示は無視) ♦ のマークがグライドスロープ電波(適正進入角)からのズレを表すものでマークが中心線と重なったB機の表示がヒットしている状態である。この中心線からマークが上下にズレないように機体をコントロールしながら滑走路に向かって降りて行きます。
イメージ図と計器の表示関係を見てみると、A機の場合適正進入角度より高い位置に、C機は低い位置にある事がわかります。
ILSアプローチで計器進入中水平位置指示器の左下には次のものが表示されます。
ILS識別記号とは各滑走路に割り当てられたアルファベット三文字の記号で、IHLは函館空港RW-12 その下が現在設定されている周波数の事です。DEM 0.5とあるのは空港に設置されている距離測定に使う無線設備(詳細は後述)の事で、この場合空港のDEM設備まで0.5マイルを意味しています。 DEMが設置されている場合滑走路までの距離がわかるので進入路真下にあるミドルマーカー、アウタマーカーが省略されている所もあります。